塾長紹介

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斎木陽平塾長紹介

~塾長斎木陽平の志望理由書~

斎木陽平塾長の志望理由書を公開しております。

斎木陽平 志望理由書

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私は政治家になりたい。そして、人々が夢や目標を持つことのできる社会を作りたい。よって、慶應義塾大学法学部政治学科への進学を強く希望する。

去年の冬、いつものように登校していると、ワイシャツを着た男性が道端で寝ていた。それ以来、日を追うごとにそこで寝泊りする人は多くなり、多いときには数十人を見かけるようになった。私はこの光景を見て、世界金融危機によって多くの労働者が解雇されているという報道を思い出した。

12月末には都内で、ボランティア団体が派遣切りにあった人を支援する「年越し派遣村」が設置された。そこには、職を失い、最低限の生活を送ることができない、五百人もの人々が集まった。北九州市で実際に私が見た現象が、全国的に起こっていたのである。私は、一部国民の最低限の生活さえも守ることのできない今の日本の制度は、どこかおかしいのではないかと感じた。

これをきっかけに、私は社会保障に強い関心を抱くようになり、自分の住む小倉北区の52歳の男性が孤独死した事件を知った。そこで、北九州市の財政や社会保障の実態について詳しく調べてみると、市は深刻な財政状況であることがわかった。公園の一斉整備や、大規模な公共
事業を積み重ねたことで、わずか十年で借金が倍増し、さらに、国の財政逼迫により地方交付金も削減されていたのだ。少子高齢化による社会保障費の増大も加わり、市の財政はまさに火の車であった。そこで、あろうことか、市政は生活保護を必要とする人々への受給を一方的に打ち切っていたのだ。全国的にも、財政状況が厳しい自治体ほど、生活保護の打ち切りは顕著に見られる。北九州市は、道端で寝泊りしていた人どころか、生活保護受給者の命すら助けられない状況に陥っていた。この事件で亡くなった男性は最後に、「おにぎり食べたい」と書き残していた。国民におにぎりひとつ与えることができないのか、人が一人死んでしまうまで放っておくのかと、私は今の日本の政治に絶望した。今こそ、この国の社会保障制度を変えなければならない、そう強く思った。

私には、北九州市は日本全体の縮図のように見えた。なぜなら、税金の無駄遣い、少子高齢化、積み重なった莫大な借金などの多くの問題が、今、国が抱えている問題と重なるからだ。このままでは、全国で貧困に苦しむ人たちが続出してしまうのではないだろうか。

江戸時代に、現代の日本と同じような課題に直面した人物がいる。米沢藩主の上杉鷹山だ。彼の就任当時、藩はすでに収入の六年分の借金を抱えており、社会保障も機能していなかった。鷹山はまず、大胆な人員整理で歳出を削減し、産業育成のために農地開発を行い、藩を増収の方向に導いた。さらに、教育のために新たな学校を設立し、家柄に関わらず学問を教え、数多くの優秀な技術の担い手を育てた。破綻寸前であった藩財政は立ち直り、藩は医師を雇い医師不足を解消させ、社会保障の充実にも力を入れた。口減らしのために山に捨てられていた老人たちには、鯉師という職業を与え、老人も自ら稼ぎ手として社会復帰するきっかけを与えた。また、子供を育てられなかった窮民には育児資金を投資し、間引きを根絶した。これにより、自身の夢や目標を持つことさえできない環境にいた人々の選択肢は広げられ、この時代には珍しく、自己決定の機会が与えられたのである。

最近では、国民の支払う税金が、公務員の人件費や公共事業費に消えてしまっている。農業は衰退し、育成に多額の費用がかかる医師は、全国的に不足している。また、教育に関しては、各家庭の経済状況によって大きな学力格差が生まれていることも否めない。高齢者についても、働きたいという意思があるのにも拘らず、働き口が追いついていない。

当時と現代を単純比較することはできないが、私は鷹山の様に、政治革新、産業育成、人的投資の三つの政策を柱とし、日本の財政を立て直した上で、予算の配分を健全化させ、社会保障が充実した社会を、現代で実現させたい。

だがしかし、日本の社会保障制度を充実させるためには、これら以外にも様々な対策が必要であろう。貴塾に入学できたら、現在政府が行っている政策の調査を行い、問題を発見し、改善策を見出す能力を身につけたい。また、人々の対立する考えや利害を調整する際に必要とされる、多角的に社会現象を分析する能力を養いたい。貴塾においては、社会の先導者に問われる資質の向上を目標とする教授陣の確かな指導が、学生の勉学に対する更なる興味と熱意を引き出し、社会を先導する多くの卒業生を輩出している。貴塾で学んだ経験と知識を活かし、将来は政治家として社会保障を充実させ、人々が活躍できるように全力で働きたい。よって、私は慶應義塾大学法学部政治学科への入学を強く希望する。

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