ずっとなりたかった獣医
斎木
東大に入学して1年、大学生活はどうですか?
小林
1年生の間は、教養科目が多くてすごく大変でしたね。でも、2年生になった今、ずっと行きたいと思っていた獣医学科への所属が決まったのですごくほっとしています。
斎木
受験の頃から獣医になりたいって言ってたもんね、おめでとう。
小林
ありがとうございます、本当に嬉しいです。実は、獣医になりたいと思ってたのは、中学1年生の頃からなんです(笑)
斎木
そんな頃からだったんだ!どうして獣医になりたいと思ったの?
小林
私、小さい頃から動物が大好きだったんです。両親も動物が好きで、よく動物園に連れてってくれたんですね。それから動物園に行くだけだと物足りなくなって、「家でも犬とか猫を飼いたいなあ」って両親に言ったんです。
斎木
好きだったら毎日一緒にいたいもんね。
小林
だけど、理由は忘れたんですが、とにかく家で動物を飼うのはダメだって言われたんです。だから、どうすれば動物と触れ合っていられるだろうと考えて、「そうだ、獣医になればいんだ!」っていう。すごい、単純ですね(笑)。
斎木
でも、今日までずっとその想いを諦めずに頑張ってきたんでしょう。
小林
そうですね。高校生のときは「動物園におけるツキノワグマの展示は、クマ自身にとってどのような方法が最適か?」ということを論文にしていました。
斎木
つまり、動物園にとってでも、お客さんでもなくて、展示されるクマ自身にとって?
小林
そうです。
斎木
聞いただけで、おもしろそうだね。
小林
動物園に毎日のように通い詰めて、クマの様子を観察していました。本当に足しげく通っていたので飼育員の方も私の顔を覚えてくれて「また来たんだ」って(笑)
斎木
毎日ってすごいね。
小林
論文を指導してくれてたのは、学校の生物の先生だったんですけど、「さすがに、毎日行くのは大変じゃない?」って心配してくれたり。でも、毎日動物に関わっていられたので論文を書いている間はすごい楽しかったですね。次へ ▶ 「生物の先生が勧めてくれた推薦入試」