推薦に踏み切れたのは「研究レポート」のおかげ
斎木
東大推薦受験を考え出したのはいつ頃だったの?
須田
高3の5月くらいですね。進路相談で担任の先生に「東大推薦もできれば受験したいです」と伝えたら、「須田ならいいぞ」と応援してくれました。学内選考があったので、正式に受験が決まったのは9月でしたが、準備だけは春から進めていましたね。
斎木
一般入試と推薦入試の勉強はそれぞれどれくらいの比率でやってたの?
須田
9割以上は一般入試の勉強をしてました。
斎木
そうだったんだ。逆に、1割の準備時間で特に頑張ったことは?
須田
東大の推薦入試では、「特色ある活動」を資料として提出できるんですが、僕は高校時代に取り組んだ数理系の研究レポートを提出しました。ただ推薦入試を決めた高3の春にはすでに完成していたので(完成まではすごく大変でしたが笑)、それもそこまで準備時間はかかりませんでした。
斎木
なるほど。1割の準備時間でどうやって?と思ったけど、高校時代に時間をかけて頑張ったレポートがあるから推薦入試でもきちんと評価されたんだね。
斎木
正直、推薦受験を決めとき、自分は受かると思ってた?
須田
いや、思ってなかったですね。東大推薦入試の受験生の中には自分より学力が高い人がたくさんいるのはわかってましたし。ただ工学部は、他の学部の募集人数が5~10名なのに比べて、30名も募集人数を出しているので、先ほどの研究レポートを武器に自分も勝負できるのではないかと考えてました。
斎木
東大の推薦受験の時に研究レポートを出したって言ってたけど、それはどんなテーマなの?
須田
数理モデルを用いた日本における携帯電話普及の分析と将来予測についてのレポートでした。大学1年生レベルの数学を使って、感染症が拡大していくモデルを携帯電話の普及にあてはめる研究をしていました。
斎木
着眼点がすごいおもしろいね。インフルエンザのように感染症的にモノが流行っていくことはマーケティングの分野でもありますもんね。
須田
研究レポートをやっていく中で、論理立てて人前で発表する力を身に着けることもできたので、そこは後々も活きてくると思います。
斎木
僕はこういう研究活動への挑戦自体が大事だと思うし,研究レポートを書くのが好きで得意な人が、東大に入れるのがいいのかなって思ってるんだよね。
須田
そう思いますね、僕も。