総合型選抜を合格者が解説!対策法やAO入試との違いは?

総合型選抜とは?
大学入試改革が行われ、これまでの「AO入試」は「総合型選抜」に変わり、総合型選抜という言葉をネット上でもよく目にするようになりました。しかし実際のところ詳しい説明を聞く機会もなく、「総合型選抜ってどんな試験?」「だれでも総合型選抜は受験可能なの?」とよく分からず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そこで今回の記事は、そんな疑問や不安を抱えている皆さんに向けて、
- 総合型選抜ってどんな入試なのか
- AO入試との違い
- 評価ポイント
- 合格率
- 出願条件
- 選考方法
- 受験スケジュール
などの総合型選抜を受験する上での基本情報を知って頂けるように解説していきます!
総合型選抜は「受験生を多角的に評価する」入試
総合型選抜とは、出願書類や面接、小論文などの試験を通して、大学のアドミッション・ポリシーに合った受験生を採用する入試方式です。学力や大学での学びの意欲に加え、これまで熱中して取り組んできたこと、将来のビジョンなどが多角的に評価されます。従来のAO入試の要素に、小論文や学力テストといった学力検査が加わり、総合型選抜と呼ばれるようになりました。最近ではプレゼンテーションを課す大学も珍しくありません。そのため、基礎学力に加え、あなたの光る長所は何かを理解し、それを最大限魅せていくことが大切です。
一般入試や指定校推薦との違いは「受験時期や試験内容」
総合型選抜は、一般入試や学校選抜型入試(指定校推薦)と受験スケジュールや評価方法などの点が大きく異なります。総合型選抜に偏ることなく、併願などを活用して計画的に受験に挑むことをお勧めします。
総合型選抜 | 指定校推薦 | 一般入試 | |
受験時期 | 9月〜12月 | 11月〜12月 | 1月〜3月 |
併願 | △(大学による) | 必要 | 必要ない |
評価方法 | 出願書類+面接+小論文などの学力検査 | 学校内での選抜、面接 | 共通テストや個別入試などの学力検査 |
高校側からの推薦 | 基本的に必要ない | 必要 | 必要ない |
AO入試から総合型選抜入試への変化
総合型選抜は、大学入試改革によって従来のAO入試から総合型選抜へと名称が変更になりました。基本的な性質は変わっていませんが、選考の内容や大学側の姿勢についてポイントがあるので、押さえていきましょう。
AO入試との違いは「学力も含めた総合力が評価される」
従来のAO入試とのいちばん大きな違いは、学力がより重視されるようになったことです。AO入試では学力検査が必須ではありませんでしたが、大学入試改革により総合型選抜では大学入試改革によって、学力検査が課されるようになりました。
大学には3つのポリシーを明記することが義務化
もう一つ注目すべき点として、大学には3つのポリシーの策定が義務付けされました。ポリシーとは、簡単に言うと「方針」のようなものです。先程お伝えしたアドミッションポリシーは、この3つの内の1つとなっています。3つのポリシーとは、
- 「卒業認定/学位授与の方針」(ディプロマ・ポリシー)
- 「教育課程編成/実施の方針」(カリキュラム・ポリシー)
- 「入学者受入れの方針」(アドミッション・ ポリシー)
以上の3つを指します。
これまではAO入試でも、各大学の募集要項にはアドミッションポリシーは明記されていましたが、抽象的であり形式的な記述が多くありました。そのため大学側のポリシーが明確に示されることで、受験生の皆さんが、大学の教育内容をしっかりと認識し、自分の興味に合わせた大学選びが可能となります。また、ただ単に特別な実績を持っているだけでは通用しなくなり、その大学でしかできない学びを受験生がしっかりと理解し、どうして必要としているかが問われるようになりました。
アドミッションポリシーとは
アドミッションポリシーをひとことで説明すると「大学が求める学生像」について記述されたガイドブックのようなものです。このガイドブックはそれぞれの学部や学科ごとに規定している大学も多いので、大学、学部、学科によって求められる基準が違うことがわかります。将来はグローバルな舞台で活躍したいのか、テクノロジーを活用した豊かな社会を実現したいのか、地域社会に貢献したいのかなど様々です。また、受験生はアドミッションポリシーをしっかりと理解することで、出願先の大学で自身の学習意欲が満たされるかどうかを知ることもできます。そのため、総合型選抜を受験するまえには必ずこのアドミッションポリシーを読んでみてください。
総合型選抜のメリット
受験の回数が増える
総合型選抜は、専願の大学もありますが、併願ができる場合もあります。更には、総合型選抜で不合格だった場合には、一般入試でも同じ大学に挑戦することができます。志望する大学の受験の機会を増やしたいという人にはおすすめです。
倍率の低い場合もある
きっと受験生の皆さんの中には「総合型選抜って本当に受かるの?」と疑問に思う方もいることでしょう。しかし、実際に一般入試よりも倍率が低い学部も存在します。総合型選抜は、学力だけでなく、個性や特別なスキルなど多角的に評価されるので、あなたが目指す志望校は、もしかすると総合型選抜の方が狙い目かもしれません。ルークス志塾のホームページでは、各大学の倍率や合格者数の最新情報をまとめていますので、計画的、戦略的に受験を考えるためにも是非ご覧ください。
より本質的なメリットデメリットについてはこちら
ルークス志塾生では、合格者を多数輩出しています!

ルークス志塾では慶應義塾大学や早稲田大学、上智大学・GMARCHに数多くの合格者を輩出しています。大学ごとの適切な対策を取ることで、難易度の高い大学でも合格を掴み取ることが十分に可能です。2022年度には慶應義塾大学への合格者は124名で、なんと10年連続で最も合格者を輩出しています。ルークス志塾内での傾向として、評定が高い人や英語資格を準1級以上所持している人の多くが合格していますが、評定や英語資格を所持していなくても、自分の興味分野を長い間真剣に学んできた人などが有利な傾向にあります。どんな受験生が実際に合格しているか気になる方は、ぜひルークス志塾の無料相談会にご参加ください。校舎では、合格者の志望理由や活動実績、資格、評定平均などを知ることができ、活きた情報を得ることができます。
総合型選抜の出願条件をチェック!
ほとんどの大学・学部では出願するための条件が設定されています
総合型選抜の募集要項の中には、評定や英語資格などの条件をクリアしていないと出願できない学校もあります。皆さんも、自分がどの学校に出願できるかを応募要項などで確認してみましょう。
評定が低くても挑戦できる大学・学部もあります
高い出願条件が課されている大学がある一方で、評定の基準や英語資格がなくとも出願できる大学・学部も存在します。つまり、これまで高い評定や英語能力を獲得できていなくても、総合型選抜で合格することが可能です。また下記表のように、3.8〜4.0以上の評定がある人は、出願校の幅は広がります。評定は高ければ高いほど有利にはなるので、まだ評定をあげられる見込みがある人は、在学高校の定期試験で高得点が取れるよう、勉強に力を入れることも総合型選抜で合格を掴み取るために重要な対策であると言えます。
評定条件 | 大学 |
3.8以上 | 立教大学 明治大学 など |
4.0以上 | 上智大学 青山学院大学 ICU 慶應法FIT・B方式 慶應文(4.1) など |
評定条件なし | SFC FIT・A方式 中央大学 立命館大学 国立大学 など |
※学部によって一部例外もあります。詳しくは各大学の応募要項を確認してください。
高い英語資格があると有利
さきほども記述しましたが、出願条件に英語資格がない大学も多くあります。ところが、英検2級・準1級以上の英語資格を取得していることは、総合型選抜において有利な要素となります。英語資格が特に重要視される大学として有名なのは、上智大学です。上智大学公募推薦の出願には英語資格の条件があり、基本的に2級または準1級程度の実力が必要となります。英検だけでなくIELTSやTOEFLなど自分に合った英語資格試験を見つけて、計画的に英語資格を取得する必要があります。
活動実績はいつから作っても遅くない
総合型選抜では「部長などの立場を経験していなければいけない」「スポーツや文化コンクールで表彰されていなければいけない」ということはありません。そのため、対策を始める時点では実績がなくても大丈夫です。自分が本当に興味のあることに関して、今から活動実績を作っていきましょう。実際にルークス志塾生も入塾した後に同じ受験生である仲間から刺激を受け、イベントに参加したり開催したり、さらには興味分野の専門家に話を聞きに行ったりすることで、十分にアピールできる活動実績を積み重ねています。
総合型選抜の選考方法とは?
では、具体的に総合型選抜においてどんな試験が課されるのかを見ていきましょう。
1次試験は書類審査
- 志望理由書
- 活動報告書/任意提出 (例:慶應SFC、立教大学など)
- 課題論文
(大学側が設定したテーマに沿って小論文を書き、出願書類として提出する)
2次試験は実践型
- 小論文
- 講義理解力試験(教授の講義や動画を見てから小論文を解く試験。レポート等が課される大学もある。)
- グループディスカッション(設定された議題を受験生3〜4人のグループで議論し、その議論での様子で評価される試験)
- 面接(個人面接、集団面接)
- プレゼンテーション(限られた時間内で、自己PRや志望理由を伝える必要がある。また大学によっては、社会問題に対する解決策を問うところもある。)
このように、一様に出願書類、二次試験といっても各大学によって課される試験が異なります。それぞれの試験の対策法も勿論異なるので、早い段階で志望校の応募要項を見て、どんな試験が科されるのかを確認しておきましょう。
総合型選抜特有の、学力に対する審査としては、講義理解力試験などが挙げられます。更には、共通テストの受験が追加で課せられる場合も増えてきています。
総合型選抜の大まかな受験スケジュールを確認!
総合型選抜は一般入試や指定校推薦入試よりも前に行われます。総合型選抜の受験の流れを大まかに把握し、一般との併願などの受験スケジュールを計画する際に役立てるのが良いしょう。
募集要項公開・エントリー開始 | 6月〜8月 |
出願開始 | 9月〜 |
二次試験 | 10月〜12月 |
合格発表 | 10月〜12月 |
入学手続 | 12月〜 |
※大学により異なります。
ルークス志塾では総合型選抜のサポート体制が万全!
今回は、「総合型選抜って何?」という疑問にお応えすべく、総合型選抜についての基本情報をまとめました。総合型選抜は大学によって異なるので、より深く知るためには各大学の応募要項やホームページを欠かさずチェックしましょう。ルークス志塾では、無料相談会や無料体験授業で、併願など受験戦略の提案や、個々の状態に合わせた対策の提案などを行っています。ぜひ気軽にお問い合わせください。総合型選抜に興味を持った方は、下記の申込フォームから、無料相談会や、無料体験授業にお申し込みください!