【合格書類】代々木キャンパス/慶應大学法学部政治学科/FIT入試合格(7期 古川)

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第13回は、AO義塾代々木キャンプから慶應義塾大学法学部政治学科FIT入試に合格したAO義塾7期生・古川魅人さんの志望理由書です!

 身動きが取れないほどの揺れ。何が起こったのか、最初はわからなかった。家のものが次々と倒れ、何度も死を覚悟した。それなのに、生き延びられた福島の人々を待ち受けていたのはあまりにもひどい仕打ちだった。                 

 「福島ナンバーお断り」原発事故後県外へ一時避難する途中のガソリンスタンドで見たその標識に私達家族は愕然とした。店長に理由を聞くと「放射能がうつる」と言い放った。心無い言葉に私達家族は深く傷つけられた。些細な日常に入りこむ、胸を抉る言葉の数々。県外の人の福島に対する「福島=悪者」というイメージから罵声を浴びせられ、石を投げつけられ、車のフロントガラスを割られた。警察に相談しても「よくあることだから我慢してくれ」と言われる。理解のない人たちの言動や態度に胸がふさがる思いだった。そして避難先から帰る頃には、私の心は深く傷ついていた。しかし、自分自身の生活の安全を確保することに精一杯な周りの人に相談はできなかった。そんなある日の夕食の時、父は突然泣き出した。一家の大黒柱である父の、そのあまりの弱った姿。不安、悲しさ、やるせなさ。それまで逃げるようにして生きてきた、その苦しさに思わず家族皆で泣いた。しかし、そんな傷ついた私たち家族の声なき声がすくい上げられ、十分な支援が行われることはなかった。

 こうした体験から、私は行政による震災対応に強い問題意識を持つようになる。関心を持って、調べていくと、私の家族以外にも様々な問題があったようだった。水が出始めた家があった一方で、いつまでも水が出ない家。余るほど支援物資がきた地域があった一方で、全く届いていない地域。私達が求めていた心理ケアが行われない中、別の地域では迷惑だと思うほどの心理ケア団体が訪れていたと分かった。これらの事実は明らかに行政が現状を把握できないままに支援が行われていたことを露呈されているだろう。

 私は自分の問題意識を実際の行政官の意見を伺いながら、さらに深めていきたいと考え、経済産業省の原子力被災者支援チームの入江さんにお話させて頂く機会を得た。すると、入江さんは、行政は県外や海外からくる大量の支援物資の運搬に追われ、現状を把握する機能が麻痺していたと教えてくれた。また、これは福島だけの問題ではなく、災害時には地方行政はこの機能が麻痺しがちだということが対談の中で分かってきたのだ。

 様々な文献も参照しながら、どのようにすれば自分たちが体験した悲劇を防ぎ、十分な災害対応ができるだろうかと模索する中で、注目したのが「官民連携」というキーワードだ。NPO団体や地域密着型の民間企業などは、行政官よりも地域住民の特性やニーズをよく理解できている。しかし、民間団体は中央官庁や自治体ほどの権力や財政力は持ち合わせていない。この二者が災害時に上手く連携することができれば、住民のニーズに照らした支援を機動的に、大規模に行えるという訳だ。

 しかし私はこうも思う。災害時に急にこうした二者が連携して支援を行うのは不可能だ。平時から官民連携した地域社会でのコミュニティを形成して行かなければ、災害時に効率的な支援をできるはずがないと思うのだ。さらに平時からのコミュニティが確立すれば、災害時早急にニーズに応えた支援を可能にするだけでなく、地域社会にまつわる多様な問題に対する住民からの声を聞き、政策に反映させ解決することにも繋がると期待できる。

 現在の地方行政を見渡すと、深刻な財政難から手厚い行政サービスがすべての住民に行き届いていない場合が多い。少子高齢化や都市一極集中などの問題が進行し、子どもの貧困やホームレス問題、社会保障制度など地方行政が抱える問題はさらに深刻化していくことが予想できる。だからこそ、行政、ここでは地方自治体が公共政策を独占するのではなく、官民が連携して多様なアクターが公共性の構築に加わるべきだ。それでこそ地方で痛みを抱える人を救う道につながると思うのだ。

 これらの思いから私は貴学部に進学し、政治学基礎を土台として、ステップを踏みながら、政治に関する専門知識を総合的に学んでいきたい。3年次からは行政学やガバナンス論を学ぶために、大山耕輔ゼミに入りたい。また、同ゼミで高い志を持つ同志と意見を交換し、切磋琢磨しあうことで、私の学習意欲を更に高めていけることを期待している。そしてこの学びを生かして、私は将来、自分が福島県知事になり、福島に行政・民間・住民の連携がとれたコミュニティを形成し、住民の声を聞く地域社会を作ることに挑戦したい。

 千年に一度と言われた災害。この災害で失ったものはあまりにも多く、その爪痕は痛々しく今も東北に残っている。だが同時に、この災害を被災地で経験した私だからこそできることが絶対にあるはずだ。この経験を最大限に生かすために、私は貴学部で学びたい。

以上

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