【合格書類】代々木キャンパス/慶應大学法学部政治学科/FIT入試合格(7期 井植)

kairi

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第33回は、Loohcs志塾代々木キャンプから慶應義塾大学法学部政治学科FIT入試に合格したLoohcs志塾7期生・井植魁利さん(兵庫県・甲南高等学校)の志望理由書です!

 地球の71%を占める海は生命の源である。しかし現在、地球温暖化、水産資源の乱獲、プラスチックごみ問題などにより海洋環境破壊が深刻化している。私は将来、政治家として従来の行政の枠組みを刷新し、海洋環境課題を解決に導く枠組みを構築したい。そして、持続可能な社会を実現させたい。

 そんな思いの原点は、私の家が4代前まで代々淡路島の漁師の網元だったことだ。曽祖父が三洋電機を創業しなければ、私も島の漁師になっていたかもしれない。自宅からは瀬戸内海を一望でき、幼い頃から海を身近に感じていた。さらに私が9歳の時、母が海洋環境保護に特化した米国NG  Oの日本支社を立ち上げてから海の話題は生活の一部となり、母に連れられて海洋環境保護のボランティアをする機会も増えていった。それらの活動を通して、海に対する「関心」は次第に「強い問題意識」へと変わっていった。特に高校2年次の夏に日米国際海洋環境シンポジウムに唯一の日本人高校生として参加した際には、日本における水産資源問題の深刻さに強い危機感を覚えた。何より悔しいと感じたのは、日本こそが「海洋環境破壊を行う国」として国際会議で各国に糾弾されている事を知った時だった。「日本の海の未来を担うのは私しかいない。」そう決意した瞬間だった。

 調査を進めると、日本の水産資源枯渇は極めて深刻であった。20  15年の年間漁獲量は約35  0万トンで、19  84年の約12  80万トンに対し3分の1以下である。水産資源の約半分は枯渇状態、資源水準高位の魚種は16  .7%に過ぎない。この主因は「乱獲」にある。欧米諸国が資源回復のために個別漁獲量を管理する漁法「IQ方式」へと転換を進める一方で、日本はいまだに早い者勝ちで乱獲を招く「オリンピック方式」を採用し続けているのだ。私は日本が海に囲まれる島国としての誇りを持って乱獲を防止し、豊かな海を取り戻すべきだと強く感じる。

 そのためには、なぜ日本がこうした態度を改めないのかを探るのが鍵だと考え、海洋環境NG  Oでのインターンを始め、日本と留学先のイギリスで40件を超える有識者への取材や現地視察を重ねた。

 そこで見えてきた問題は、既存の枠組みにおけるガバナンスの不備だ。国土交通大臣政務官の大野泰正議員から現行の行政は海洋に関する施策の権限が分散しており、統括する機構がないと伺った。そのために各省庁間の連携が取りづらく、政策改善に支障をきたしている。例えば絶滅危惧種となった二ホンウナギは護岸工事により遡上を阻まれ、稚魚の乱獲により個体数が激減し、輸入に頼っている現状だがその70%が密輸という犯罪の温床となっている。この場合、護岸工事は国交省、乱獲は水産庁、密輸は経産省、犯罪は警視庁の管轄である。各省庁が互いに連携できず、問題解決までの道筋が見えないのが日本の現状だ。一方、ヨーロッパウナギも同じく絶滅危惧種になったが、EU政府はいち早く厳しい漁獲規制と輸出制限をかけて資源を保護した。私はイギリスで元EU海洋担当大臣のマリア・ダマナキ氏からEU政府が海洋案件を一括した組織で合理化している話を伺ったことから、日本の現状の枠組み自体に問題意識を抱くようになった。

 さらに衝撃を受けたのは、マルハニチロの片野歩氏のお話だ。水産庁OBが漁連や大手水産会社へ天下り、自己利益のため水産庁に規制改善を阻止する圧力をかけているという。こうした既得権益による利益追及の一方で、意識の高い現場の漁師達は資源枯渇に苦しんでいる。自主禁漁やストライキを敢行し、政府へ規制強化を訴えかけているのにもかかわらず、それらの声が顧みられる状況とは言い難い。さらにNG  Oも積極的に市場啓発活動を行い、水産学者や政治学者は水産資源回復への提言を繰り返しているが、こうした学術的に裏打ちされた有益な政策も既得権に阻まれ、実行されない状況がある。こうした縦割り行政の弊害や政官財の癒着によって、日本の海洋政策は改善されない事態に陥っている。

 だからこそ私は貴塾で「官僚のための公共政策」ではなく、「市民のための公共政策」という視点を大切にして学びたい。大学での4年間を通して、多様なステークホルダーと協働する枠組みを構築し、新しいガバナンスによる秩序の形成を実現させる方法を探求したい。そのためにも日吉では政治学の基礎を固めるのと同時に、ガバナンスの行政学の意義や政治と行政の関係について深く学ぶ。三田では政治過程論や公共政策論について学び、行政学と公共政策のゼミである大山耕輔研究会に所属して新たな行政の枠組み作りに必要なアプローチを模索したい。海洋環境を改善し、持続可能な社会を実現するために、政治学において日本最大の研究教育機関であり、各界の先導者を数々輩出してきた慶應義塾大学法学部政治学科での学びを私は熱望する。

以上

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