【合格書類】代々木キャンパス/慶應大学法学部政治学科/FIT入試合格(4期 髙木)

sayako

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第22回は、Loohcs志塾代々木キャンプから慶應義塾大学法学部政治学科FIT入試に合格したLoohcs志塾4期生・髙木沙椰子さん(学習院女子高等科)の志望理由書です!

 無知のヴェールに私たちは包まれている。誰もがいつ自分自身が弱者となるか分からないのだ。そんなヴェールに包まれている社会において、手を取り互いに助け合える「共生社会」を実現することは、単なる弱者救済以上の意味を持つ。弱者を排除し、蔑む社会は未来の自分の生きる尊厳を奪う行為でもあるのだ。しかし、私にはこう唱えたロールズの正義論と相反する苦い経験がある。小学校時代、同じクラスにいた中国生まれの少年の片言な日本語を友達とからかっていた。幼い私達に罪の意識はなかったが、彼は突然学校をやめてしまった。彼の笑顔を私は知らない。

 少年の名はリュウ君という。ひとりぼっちの彼と、それを見つつも何もできなかった自分の思い出は、今もなお強いわだかまりを残す。私は罪滅ぼしをしたいような感覚で、高校二年次から新宿区の多文化共生センターでボランティア活動を始めた。そこでは主に在日外国人の子ども達への日本語教育サポートが行われている。活動する中で「外国につながる子どもの教育を受ける権利を考えるフォーラム」の存在を知った。その中で最も印象的であったのが貴学科、塩原良和教授の基調講演だ。私はここから「対話」の重要性を強く感じた。弱者、少数派としてただ支援し日本社会に適応「させてあげる」のではなく、対等な相手として対話を重ねていく姿勢が求められるのだと教授は強調されていた。この言葉に私ははっとさせられた。なぜなら自分自身も過去の過ちから、子ども達に罪滅ぼしを「してあげたい」という姿勢でいたからだ。それから私は態度を改め、対話の姿勢を大切にしながら毎週土曜のボランティア活動に取り組んだ。すると次第に彼らの心の声を聞くことが出来始めた。「本当は学校に行って友達と勉強したい。」子ども達の抱える問題はそれぞれで、授業についていけず休みがちとなったり、肌の色や喋り方からいじめを受けたりした子もいた。その話がリュウ君と重なり、当時の記憶が蘇ってくる。そして次第に、今までのもやもやとした罪悪感が彼らの学習環境に対する問題意識へと変わっていった。対話は当事者の意見を聞き出す1番の手法であり、何より私自身に真の学びや問題意識を与えてくれたのだ。

 私はさらなる現場の声を聞き理解を深めたいと考え、文部科学省、そして在日外国人の在籍する小学校へと足を運んだ。文科省では、不就学という現状を打破するために彼らの教育を支援する対策がなされていることが分かった。外国人児童教育のためのマニュアルが何種類も存在する。しかし、私が訪れた複数の小学校ではいずれもその存在すら知られておらず、独自の方法で彼らの教育を行う中、ストレスから休養を申し出る教師もいるそうだ。文科省と学校の間には各自治体の存在があり、今の制度では情報が直接現場まで届き活用されるのは難しい。行政と行政との狭間に、在日外国人の子ども達がすぽっと抜け落ちてしまっている状態だ。

 さらに私はこうした多文化共生への問題意識から高校3年次には英国への短期留学にも取り組んだ。しかし英国では、2011年に首相自らが「多文化主義の失敗」を宣言した国でもある。これは移民に対する対話や彼らの文化に対する不寛容の姿勢が原因ではないか。結果としてムスリムは過激化し、テロが相次いでしまっている。留学をした際にも、文化や人種、宗教の多様性を感じた反面、その危険性も目の当たりにした。ロンドンにあるムスリム集住地区をバスで通過した時には「ここは絶対に歩いてはならない」という警告を、現地スタッフからも受けた。文化の異なる者を排除すれば、彼らは民主主義を破壊する敵となってしまうことを学んだのだ。そんな中私たち日本人に今求められるものは、対話する眼差しと議論する熱意だと強く想う。

 だからこそ私は、文科省に勤めこれらの問題に正面から立ち向かいたい。しかし行政という強い立場に甘んじているだけでは弱者の声は聞こえてこない。常に「対話」することで、教育現場に直接活かされる政策の立案に携わりたい。貴塾に入学後は、政治学や社会学、憲法を広く深く学ぶことで人間そのものへの洞察力を養うと同時に、行政学を履修し政策の本質を見抜く力を身につける覚悟だ。その上であの講演で私を突き動かしてくださった塩原良和教授の研究会に所属し、「行政と現場の対話による多文化共生社会の実現」をテーマに研究に没頭したい。塩原研究会はフィールドワークが充実していることから、現場との対話を重要視する私にはこの上ない環境だ。かつて福澤諭吉先生が同士と協力し社会に開かれた学校として創られたこの慶應「義塾」で、志高い塾生と刺激を与え合いながら学問し社会に貢献していきたい。リュウ君のような子どもを二度と生まない為にも、私には学ぶ責務がある。以上より貴塾法学部政治学科への進学を強く希望している。

以上

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